ミヒャエル・エンデ著(大島かおり訳)の「モモ」を読みました。
ずいぶん前にから「モモ」を読んでねと言われていましたが、なかなか読めずにいました。
でも読んでみると、なるほど面白いストーリーで、ワクワク感があって、創造力を掻き立ててくれるし、何と言っても、今の社会の姿であり、自分自身を映し出している。また、あとがきにあるように、過去のことであり、未来のことでもある。
10代よりも20代、20代よりも30代と、年々時間が過ぎていくのが早くなっている。あっという間に1日、あれっと1週間、気がつけば一月、一年が過ぎている。
何だかんだ落ち着く時間がない、慌ただしく、バタバタと時間を使っている。自分が持っている時間を、余計窮屈に使っている。いつの間にか、そういう生活や仕事の仕方になっている。確かに頭の中がいっぱいで、いろいろやり残しているものがたくさんある。
それをコツコツ、ちょっとずつやっていけば良いのだけれども、次から次へとやることが増えてきて、それを追ってしまい、どんどんやることが地層化されて、掘り出すのも一苦労である。ついには全体までもが見えなくなってしまっている。
そんなこともあり、11月に来年の手帳として、「yPad」なるものを買ってみた。サイズは「iPad」と同じ大きさで、2週間分のスケジュールと段取りが横見開きで書き込めて、裏側のページにはメモが書けるようになっている。
この「yPad」を上手に使いたいと思っているけど、現在は全く機能していない。あと、全体を見通すために「マインドマップ」も使いながら、一度、頭を整理する時間をつくらないといけないと思いながらもできていない。
「モモ」に書かれているように、1日24時間は基本的であるけれども、人によって違う時間を持っていて、それをどう使うのか、生きていくのか、本当の時間は自分のなか、心の中にあることを気付かされました。
最近、週1回のジョギングを始めたけど、週1時間ばかりの時間をつくって続けていくことから、少しずつ舵を切りかえて、ちょうどいいスピードに乗せていかないといけないと思う。
ゆっくり進むことが早く進むことになる。やっぱり「急がば回れ」ということでしょうか。
「モモ」は、小学校高学年向けですが、大人に必要な本ですね。大人だから実感できるストーリーだと思いました。