2010年6月23日水曜日

ルーツ を読んで 10

 クンカ・キンテがアメリカに連れてこられてびっくりしたことは、同じアフリカ黒人が、なぜ、白人に報復しないのか。なぜ、彼らは英語を話し、アラーではなく、キリストなのか。
 それは、白人が彼らから全てを奪い、押しつけ、勝手な法律で縛り、虐待し、何代にも奴隷として扱われ、いろんな人種が混ざり合うなかで、上下身分と貧富格差が固定化され、与えられた数少ないものを受け入れるしかなかったのだろう。
 さらには、自分たちの「ルーツ」についても知らず、分からないまま、混沌と時が過ぎ、「ルーツ」がぶっつりと断たれてしまった。
 アメリカの「自由」と「民主主義」とはそんなものである。

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