フィンランドで見つけた「学びのデザイン」著:大橋香奈+大橋祐太郎を読んだ。
最近、自分のなかで気になっていたキーワード、「学びのデザイン」。タイトルがそのものだったので、図書館で借りてみた。しかも、フィンランド。「学びのデザイン」を考えるヒントがあるかどうか。
気になっていることの一つに、フィンランドの学校教育、社会教育、生涯学習と、ライフスタイル、そして公的空間との関係に関心がある。
それと、子どもの学校教育と家庭教育をどう進めたらいいか、現在、模索中である。
この本のなかでは、ミュージアム、図書館、自然学校、建築学校、人権NGOなどでの活動(豊かな人生をかたちにする19の実践)が紹介されている。
主に体験型、参加型のワークショップを通して、さまざまなことを学ぶことであるが、フィンランドで感心するのは、誰にでもオープンであり、多様であることだと思う。
「学校のためではなく、人生のために学ぶ」、「生きることは、学ぶこと」という考え方は大事だと思う。
ヘルシンキの「Library 10」という図書館で行われている「iGS」の取り組みは面白い。「information Gas Station」、情報のガソリンスタンド。「Ask anything」をテーマに、図書館のスタッフがどんな質問にも答えるというもの。
インターネットのサイト http://igs.kirjastot.fi/en-GB/iGS/ を見ると、図書に関すること以外にもいろんな質問が寄せられている。それに対して、参考になる図書やサイトなどの情報提供を行って、情報を蓄積していく。Yahooの知恵袋などよりも、心温かいコミュニケーションだと思う。
それから、フィンランドの「シチズンシップ教育」(若者を責任感のある活動的な市民に育て、社会で力を発揮できるようにする)では、各学校の設備・修繕予算の使い方について、クラスや学校で話し合い、各学校の代表生徒が集まって会議で決めるというのも面白い。
フィンランドでは、教科書検定がないので、各学校、各先生が教科書を選ぶ。習熟度別の授業もない。また、国語、算数、理科、社会など、他の要素を織り交ぜながら、総合的な学習が行われている。
自分から楽しんで学べるような教育、いろんなことを結びつけることで、分かることや知りたいことが広がっていく教育になればと思う。
今の学校では、教科書の内容を学期内に終わらせること、習熟度ありきで、教える方が優先されている感じである。本来は、学ぶ子どもが優先されるべきだと思う。
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